ケータイ戦線異状あり? | Gadget Diary

ケータイ戦線異状あり?

ドコモ新販売方式で加速する“携帯メーカーのドミノ倒し”


バリューコースが主流になった結果、売れ筋商品に客が集中してしまい、勝ち組に入れなかったメーカーが撤退しているという解説記事です。まあここに来て、三菱がDoCoMo端末からの撤退を表明し、ソニエリもそうなりかけていますので、現時点で考察すれば、そういう結論ができてもわからなくはありません。しかし、そうなんでしょうか。


-------------------------

 「(ドコモの)バリューコースでは、人気機種はとにかく売れる。ユーザーは目当ての機種を指名買いし、もし品切れだったら予約して“待たされても、ほしいモデルを買う”ようになりました。品切れだからと、(ユーザーが)妥協して他メーカーを買うことは以前に比べて少なくなっています。

 また興味深いのは、販売員に『売れている機種は何か』と質問するお客様が増えていることですね。結果として人気機種は雪だるま式に売れていくのです」(ドコモショップを経営する販売会社幹部)

 バリューコースでは24回の割賦支払いを選ぶユーザーが多く、従来よりも気軽に利用機種を変えられなくなる。長く使うからこそ、「選ぶ端末に妥協はできない」という消費者心理がこれまでより強く働いている。さらに選択リスクを避ける傾向も強くなり、市場全体から人気機種が選ばれ続ける「寄らば大樹の陰」になってきている。いちど人気が出てしまえば、そのメーカー・モデルの勢いは手堅い。

-------------------------


個人的な考え方をいえば、24回の割賦だから2年間機種交換しないかというと、それは違うだろうと思います。今までは、ケータイの新規トレンドに敏感なユーザーは10カ月から1年のスパンで、どんどん新機種に乗り換えていました。機種交換にかかる費用は、一般的な量販店で25000円~35000円程度です。バリューコースが導入されてどうなったか。24回払いの場合、月々2100円の出費増ですが、バリューコースは基本料金が安いため(割引前の価格で1680円。「ひとりでも割50」などで50%割引の場合840円)、840円×24で20160円が機器代金の50400円(2100×24)から引かれます。つまり、端末は30240円で買っているのと同じです。これは、今までの料金体系での機種変価格とほぼ同じです。1年経って機種変したければ、残金の2100×12→25200円を払って機種変すればいいだけの話です。つまりなんの変わりもないというこの理屈に気付けば(遅かれ早かれそうなるでしょう)、元に戻ります。


ビジネスでやっている携帯電話のメーカーがこんな事に気付かないわけがなく、現在の状況はほかの問題が大きいのではないかと思っています。ただ、理由がどんなものであるにせよ、端末選択の範囲が狭くなるのはいい事ではありません。今後は本格的な海外調達なども視野に入れていく必要がありそうですね。